ワンポイントレッスン:後期研修先の選び方

サーカスは楽しいが… 今年も、大学卒業後2年間の初期研修を終えた若い医師たちが、専門分野の研修先を選ぶ季節がやってきました。 医学分野以外の方のためにこの意味を簡単に説明します。現在の医学教育システムにおいては、医学生が医学部を卒業して2年間は…

実情人事は日本人の知恵かもしれない

日本には「この国のかたち」がある 先のブログ(2019年4月:「不透明な入試を論じる前に、不透明な教授選考を論じよう」)で、日本のアカデミアにおける教員選考において候補者の実績や能力が無視される場合が多々あるのは、能力主義よりも、年功序列など実…

「国民様」と呼べよ

日本国民への提案 呼称によって人間関係は変化します。もし自分の子供を「息子様」や「娘様」と呼ばなくてはいけない決まりができたら、どうなるでしょうか。子供は親の言う事を聞くでしょうか。しつけができるでしょうか。 あるいは教師が生徒を「生徒様」…

「海の家」風ウナギ屋さん

前にこのブログで、香川県に良いところは沢山あるのに、「うどん」のイメージが先行し過ぎてそうした魅力が見えてこない、これは残念である、と書いた。 こう書いたからにはぶつぶつと文句を言うだけでなく、具体的にどういうところが良いのかを知ってもらう…

キャッシュと偶像崇拝

共通するものは ぼくは買い物にはほとんど興味がないのだが、ワインだけはデパートに買いに行く。ビールなどはどこで買っても味は同じだが、やはりワインだけは産地と価格によってずいぶん良し悪しがあるからだ。 ある日のこと、ぼくがワインを選んでカウン…

SR太郎様のこと

鮒寿司 かなり前のことになるが、6~7人で日本料理を食べに行ったことがある。その際に鮒寿司が出た。鮒寿司は琵琶湖名物の発酵食品で、その濃厚な味わいには定評がある。いわゆる「なれ寿司」のひとつで、塩と麹のぬか床に魚を漬けて保存する、珍味である…

「うどん」というTattoo

"Digital Tattoo" ラーメン屋でテレビをつけてあったので何気なく見ていたら、かなり面白いドラマだったので1時間も長居してしまった(店に悪いので、ちゃんと生ビールも2杯追加した)。 ドラマのタイトルは“Digital Tattoo”というもので、おそらく多くの人…

転勤直後の寂寞感は、地方都市そのものの責任ではない

東京から香川に移住してほぼ5年が経ちました。移住当初は寂寞感、平たく言うとうら寂しい感じも少しはありましたが、その寂寞感も現在では全くなくなり、快適な生活を楽しんでいます。 そこでなぜ、移住した当初は寂寞感を感じており、今は全く感じていない…

飼い犬か、野良犬か

札幌で同業者(形成外科医師)の集まる全国規模の学会があったので、自分の高校の卒業生を招集して飲み会(同門会)をやった。ぼくの卒業した高校は医学部に進学した人間がかなり多い。一学年は400人いるのだが、ぼくが卒業した35年前にはその3割程度が医学…

ある島の問題 この連休に瀬戸内海に浮かぶ男木島という島に行きました。そこで非常に深刻な話を聞きました。みなさまにも知って欲しいと思い、筆をとります。 男木島は美しい島です。高松からは連絡船で40分かかります。香川県民にとっては散歩の感覚で行け…

不透明な入試を論じる前に、不透明な教授選考を論じよう

東京の某医科大学が、入試において女子の受験生の点数を比較していたことが発覚して、全国的な問題になっている。この発覚の引き金になった、役人の子息の裏口入学と引き換えに補助金を受領したことの方が、よほど深刻な問題だとぼくは思っている。しかしそ…

高校同級生とのコラボレーション

昨日(平成31年3月16日)、東京で麻酔科をしている、高校時代の同級生のJ君に香川に来ていただいた。 J君は奥様が隣県である岡山のご出身なこともあり、私が香川に赴任してからも、たびたび高松においでいただいていた。香川は自然が美しいし、食べ物が美…

週末、千葉大学の形成外科に講演にご招待いただいた。講演に先立ち同大学への入局者の紹介が行われたが、東京の中心地にある大学を卒業していながら、千葉大学へ入局する若い医師が何人もいることを知り、驚いた。 私は香川県という地方の大学で教室運営を行…

医療サイトリテラシーについて

医療機関を営む以上、多くの患者さんに集まって欲しいと思うものです。患者さんに集まっていただきたい理由はその医療機関に応じて異なるでしょう。個人で開業している先生ならばクリニックを運営するために利潤をあげる必要があります。そのためには多くの…

最近、漏斗胸の治療を受けに香川大学に来てくださる患者さんの知的水準がおしなべて高いことに気がつきました。 多くの患者さんは私の運営しているサイト(「むねのかたち研究室」)をご覧になっておいでくださっています。このサイトを作るにあたって、私は…

私は胸の形を治すことを専門にしている外科医です。胸の形について悩みを持たれている方は非常に多く、300人に1人は自分の胸の形について治したいという希望を持たれているようです。こうした病気というか変形を専門にしている先生は、日本全国に何人かおら…

ものを書くということ ものを書くことは、自分の頭の中にある思考内容を外部に表現することですが、その内容の価値について自己評価を行ういい機会でもあるように思えます。いろいろとものを考えていて、その思考の内容が自分ではたいそうなものに思えていて…

専門医制度に対する医学生の反応について 本年度(平成30年)から新専門医制度が導入されました。新制度の導入に伴ってどのように研修先を若い人たちは選ぶのかな、と興味を持ってみていましたが、結果は東京への研修医の集中を加速させることになりました。…

今日の嬉しかったこと 「むねのかたち研究室」を更新しようと思ってネットを検索してみたら、思いがけずおほめいただいているブログを見つけました。 東京からおいでくださった患者さんが書いてくださったものです。 自分の治療に満足していただけたと思うと…

地方には文化はない?

よく「地方には文化がない」という人がいます。こういう人たちの中には東京以外の場所に生まれて東京に出てきた人もいますし、地方に在住していてたまに東京に行く人もいます。 こうした人たちに「ではどういう点で、地方には文化がないのですか」とお聞きす…