2022-01-01から1年間の記事一覧

せとうち寿司親方つれづれ日記12―俺のクリスマスソングは竹原ピストルだぜ!

この歌詞、みんな変だと思わんのですかね? あまり人前では言わないが、あたしはクリスマスが苦手なんである。 「せとうちの野郎は、またつむじ曲がりなことを言って!」と、非難されるのはわかっている。でもまず、次の文章を読んで欲しい。 ーーーーーーー…

せとうち寿司親方つれづれ話11—ランチョンセミナーでは、ベントー作ったシェフが本当のヒーローだぜ!

本当のヒーローは、君だ! われわれすし職人は日々、新しい鮨を開発している。新しい握り方を試してみたり、今まではなかったネタを使って新機軸の寿司を作ったりしている。こうした発見を伝えるために「すし学会」という場があることは、前回のブログで述べ…

せとうち寿司つれづれ日記10―「すし学会」は未来の鏡

オシャレしたい気持ちはわかるけどね すし職人の業界には「学会」というものがある。 皆が集まって仕事に関わる情報を交換するのが、学会の目的だ。 たとえばある職人が、寿司の新しい握り方を開発したり、いままでになかったネタを使った寿司を創作したりし…

「流れ者」たちの宴(うたげ)

こういう近況報告が多いんですよ 先週の土曜日に松山で、高校の同窓会が催された。 正確にいえば高校の「四国同窓会」で、卒業生で四国に今すんでいるか、住んだことのある人間たちが年に一度集まって、酒を飲むのである。 この集まりがまた、味がある。 一…

のび太、しっかりせんかい!(1)

ジャイ・ハーン おことわり(この物語はフィクションであり、実際の国家や人物とはなんら関係がありません) 最近、ジャイアンとのび太の関係が、あまりよくありません。のび太とジャイアンの家は近いのですが、ジャイアンはちょくちょくのび太の家の裏庭に…

せとうち寿司シリーズ9ー「すし処方」について

武田仕出し店製造「マンボウすしパック」 一般業界の方々は、すし職人と言えば、みんな包丁を朝から晩まで握って刺身を切っていると思うだろう。 ところが、必ずしもそういうわけではない。 たしかにあたしを含めて、包丁を一日中握っている職人も多い。だが…

なんもない田舎街こそ、通のバカンスだぜ

こういう街がいいんだな お盆前の週末に、ふっと時間ができた。そこで足摺岬の周辺を、1泊でぶらっと旅行した。ぼくの住んでいる香川県から高知市までは、車で2時間だ。足摺までは高知市からさらに3時間くらいかかる。しかし運転が好きなので、まったく苦に…

世の中に「オバちゃん」は必要だ

ぼくは香川県を本拠地にしているのだが、ときどき東京や大阪にも手術に行く。何か前か、神奈川の病院に手術をやりに行った。患者さんは小学生であった。 手術はうまく行った。手術の翌日にも念のために患者さんを診察に行ったのだが、さしたる問題は見られな…

すし学校における「働き方改革」―せとうち寿司シリーズ8

カストリ焼酎って、なんか、美味しそうですよね ここ数年、「働き方改革」が世の中で議論されているね。いわく「日本人は働きすぎで人生を楽しめていない。だから仕事をする時間を減らして、趣味の時間や家族と一緒にいる時間を増やしましょう」というわけ。…

Don't Kneel Down!

Figure 1-How to use portable tatami. I am working at a university as a teacher. In my regular classes, I give students certain themes and give them homework of writing reports about the themes. I’m considerate in selecting the themes. I do…

ことわざを創ろう

昔の僕と、東施さんです 長い人生を生きていると、恥ずかしい思い出がたくさんできてくる。なぜあんな恥かしいことをしたのだろうと、振り返ると顔から火が出る。 だれだって自分の恥はさらしたくない。だから恥かしい思い出は、だれにも話さず、墓場まで持…

江戸時代じゃねーし

これが何かは、読めばわかります ぼくは一応、大学の先生なので、学生を教育しなくてはいけない。そこで学生たちにテーマを与えて、レポートを提出するように求めている。ネット上ですぐに検索できるようなテーマを与えては学生のためにならないし、採点する…

「転校番長」はつらいよ

気合が大切じゃい! ぼくの勤務している大学の胸部外科に、この4月から新しく教授が赴任されてきた。 新任の教授は·、いままではある関東の国立大学に准教授として勤務されていた。肺の手術が上手なので、腕を見込まれて、晴れて香川大学に教授として招聘さ…

「すし研修制度」―せとうち寿司シリーズ7

いまどきは、こんなものかも すし職人になるには、修行が必要だ。 「すし学校」で、すしに関する基本的な知識に関しては教えている。たとえば魚の種類であるとか、包丁の持ち方であるとかいった、本当に初歩的なことだ。 ところがすしの道は深いので、すし学…

すし職人たちの将来―せとうち寿司シリーズ6

今後いったい、どうなるのか わが国においては)、すしを握る国家資格を取得しないと、職人として働くことはできない(「初めてこのブログを読まれる方々は(https://nagasao.hatenablog.com/entry/2021/05/27/215956)をご参照ください」。 つまり、だれも…