バッハ会長、四国に来てね!

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このギャグ、日本人以外にわかるかな?

 やあ。バッハ君。

 日本旅行は楽しかったかい? 

 東京の高級ホテルに泊まっていたらしいね。ホテルオークラっていう高級ホテルの、おまけに最高級スイートルームに泊まっていたらしいね。

 値段は一泊250万円らしいね。

 ぼくはこのお金はIOCが出すと思っていたんだけど、なんかいつの間にか日本国民の税金から出すことになったらしいね。

 日本人っていうのは忍耐を知っている国民だ。だから、みんなコジキに金を恵んでやったと思って我慢してる。

 君は「ぼったくり男爵」と言われているらしいね。

 でもこの称号は、正しくないと思うんだ。

 「ぼったくり」は、ある品物やサービスに対して不当に多い金品を請求する事だ。

でも、オリンピックの選手たちはともかく、君自身は日本に対して何も品物やサービスを提供していない。

 なにも提供するのにお金をもらうのは、コジキだよね。

 だから今後は、「ぼったくり男爵」の他に、「コジキ伯爵」という爵位も名乗った方がよいと思うな。

 ホテルオークラはレストランも一流が多いから、バッハ君もなにか美味しいものを食べただろう?

 日本食を代表するのは、お寿司とか天ぷらだから、君もそれらのいずれかは食べたんじゃないかな?

 宿泊先を教えてくれたら、ぼくもフグのお刺身を作ってもって行ったのに。フグをさばくのは初めてだけど。卵巣なんか美味しんじゃないかな。

 東京だけにしておけば良いものを、君はわざわざ広島にまで行ったらしいね。頼みもしないのに。

 「東京オリンピックは平和な未来への希望の光となるだろう」などとほざいたらしいね。

 ぼくはドイツ人というのは論理的な民族かと思っている。

 だって、ヘーゲルとかカントとか、偉大な哲学者を輩出している民族だからね。

 だけど「オリンピックをやると平和になる」という、君の論理がどうしてもわからない

 今回オリンピックをやると、感染が拡大することは明らかだよね。感染が拡大すると、なぜ平和になるんだろう。弁証法的に証明してくれないかな

 ニーチェも君の国の偉大な哲学者だけど、脳梅毒で死んじゃったよね。君も、同じ病気にかかちゃったのかな?

 まあ、君が旅行好きなのはわかったから、今度、ぼくの住んでいる四国にご招待しようかと思うんだ。

 四国にくる方法にはいろいろあるんだけど、まず大阪か神戸まで行って、そこから車で来るのがいいと思うな。

 だって君の事だから、飛行機や電車で来ると、どうせまた、飛行機1機まるごとか、電車一車輛まるごと貸し切りとか、バカなことをするに決まっているからね。

 関西方面から来る場合、まずは徳島の鳴門っていうところに来る。鳴門海峡では瀬戸内海と太平洋が接している。それらの二つの海の潮の高さは違うから、鳴門海峡には渦が発生する。この渦は日本ではとても有名だ。この渦が良く見えるように、海峡の上には橋が架かっている。

 バッハ君は渦が大好きだろう?日本にコロナ感染の大きな渦を巻き起こしたんだから。

 だから、ぼくは鳴門海峡の上にかかっている橋から、君の背中を押してあげるよ。

 渦の中で泳いだら楽しいんじゃないかな?これがホントの「渦中の人」だよね

 鳴門からは徳島に向かおうか。

 徳島には阿波踊りという伝統芸能があって、徳島市民はみんな楽しみにしている。

 でも去年は、コロナの蔓延を防ぐため、阿波踊りは中止になった。

 今年は規模を縮小してやるらしいけど、大丈夫だろうか。

 やばい、やばい。こんな話を君にしてしまうと、頼みもしないのに「阿波踊り推進委員会」なんか作って、いつもより盛大に阿波踊りを盛り上げちゃったりするかもね。

 1週間後に徳島市が重症肺炎の人であふれても、君はもうドイツに帰っているからね。そして「委員会顧問料」として、1000万円くらいの請求書が徳島市に届くわけだ。

 徳島から南に降りると高知県だ。

 高知は漁業が盛んで、カツオとかマグロを獲りに漁師たちが船を出す。日本人はマグロが大好きなんでね。

 マグロを獲る作業は、かなりきついらしい。長い綱に大きな釣り針をつけて海に垂らすのだけど、綱がとても長いから、何時間もかかるんだ。

 おまけに荒れた海で作業するから、よく事故が起こる。ロープで指が飛ばされたりとか、マグロ用の太い釣り針が肩にささったりとか、するらしい。

 ただ作業が大変で危険な分だけ給料も良いそうだ。

 そこで、「借金して返せなくなった人はマグロ漁船にのせられる」なんて都市伝説が生まれる。

 バッハ君もホテルオークラの宿泊費払わなくていいから、2年間くらいマグロ漁船に乗ってくれないか

 サメなんかも時々かかるみたいだけど、君なら噛まれても大丈夫だと思うよ。

 高知県の次は愛媛県だ。

 愛媛県の松山ってところを舞台にした「坊ちゃん」という小説がある。

 この小説は日本人なら誰でも知っている。

 「坊ちゃん」の中で、「赤シャツ」っていう嫌な奴を主人公が懲らしめる場面がある。

 主人公が生卵を「赤シャツ」の顔にぶつけるんだけど、「生卵ぶつけ」をオリンピックの新しい種目にすることを提案する。パリ大会からぜひやってくれないかな?

 投手と的の距離を何メートルにするか、公式ルールを定めなきゃいけないよね。

 そのためにリハーサルを何十回も繰り返さなきゃいけないけど、会長として的になってもらえると嬉しいな。スガさんも的になってくれると嬉しいな。

 バッハ君に卵ぶつけたら金メダル、スガにぶつけたら銀メダル、というのはどうだろうかね。お肌がツルツルになって、男前になるよ。スガさんは、頭に生卵がくっついても洗うのが楽だと思うな♡

 四国旅行のフィニッシュは、ぼくの住んでいる香川県だ。

 「香川県」というと、多くの日本人は「うどん」を思い浮かべる。

 うどんはそれなりに美味しい食べ物ではある。

 でも、香川でうどんを食べるようになったのは、少し哀しい歴史があるんだ。

 香川は、南は四国山地、北は中国山地に囲まれている。

 だから海から風が吹いてきても、山にさえぎられてあんまり雨が降らない。

 隣の岡山県が「晴れの国」なんて言ってるけど、香川のほうがもっと雨が少ない。

 だから、昔はあんまりお米が採れなかったんだ。

 一方、雨が少ないから、塩田で海水を乾燥させて塩を採るのには向いている。

 米は採れないけど、小麦は採れる。そして、塩は有り余っている。

 そういう環境の中で、仕方なく生まれたのが「うどん」なんだ。

 つまり、香川はもともと、あまり豊かな地域ではないんだね。

 最近はダムができたから、水の供給も良くなり、香川も豊かになった。

 でも、人々の気性っていうのはそんなに急に変わるもんじゃない。

 香川の人間は、苦しい生活をずっとしてきたので、倹約家が多い。

 そこでだ、バッハ君は香川県民から「倹約の精神」というものを、学ぶべきだと思うんだ。

 香川ってのは海も山もあるから、食べ物はすごくおいしい。

 でも東京みたいに、一回メシを食うのに5万も6万も使うバカはいない。

 香川の人間は、地に足の着いた金銭感覚を持っている。

 香川で浪費家が少ない理由の一つは、「うどん」を基準に物の価格を考えることと言われている。

 つまりだね、一回寿司を食って3万円請求されたとすると、「『うどん』だったら150杯食べられるやないか。もうあそこの店には行かんで」となるわけさ。

 こういう金銭感覚の「ものさし」を持つことは、ぼくは大切だと思うな。

 君はこういう「ものさし」が無いんじゃない?だから、一泊250万円のホテルに泊まって、全ての日本人から顰蹙を買ってもわからないんだと思うな。

 君に、正常な金銭感覚を叩き込むにはどうしたらよいだろう?ぼくは考えた。

 たどりついた結論はこうだ。250万円分、うどんを食ってくれない?

 うどん一杯が200円だから、君がホテルオークラ1泊あたり払った250万円は、うどん12500杯に相当する

 1日6杯ずつ食べれば2083日、つまり6年くらいで食べ終わるよ。

 こうして6年間毎日うどんを食べてだね、その価格がオークラ1泊あたりの部屋代に相当するとわかれば、いくらバカで世間知らずの君でも、お金の価値がわかるんじゃないか

 血糖値が上がって脳梗塞を起こすかもしれないけど、もともと脳の機能がいかれてるんだから、大丈夫、大丈夫

 そういうわけでバッハ君、ぜひ四国に来てくれない?

 四国には「お遍路宿」という巡礼向けの宿が、たくさんある。

 君はVIPらしいから、SPもつかなきゃいけないよね?

 でも「お遍路宿」はだいたい一泊4000円くらいだから、SPが20人一緒に泊まったって80000円くらいで済むよ。オークラの30分の1だ。風呂とトイレ、洗濯機は共用だけどね

 

 ぼくから最後にアドバイス

 次の開催国のフランスでは同じこと(コジキ)はしない方が良いと思うな。彼らは激しいから、ギロチンで首を切られるよ。

 そこまでいかなくても、「ああ無情」のジャンバルジャンみたいに牢屋に入れられるよ。

 ジャンバルジャンは、パンを一切れ盗んだだけで19年間入牢した。

 パン1個が250円とする。オークラ一泊の値段はパン10000個に相当するから、190,000年くらい牢屋に入ってもらわないとね。

 こう考えると、日本人の優しさがわかるだろう?

 190,000年牢屋に入るのと、6年間毎日うどんを無理やり食べさせられるのと、どっちがいいかな?

 まあ、フランス人っていうのは口が悪いからね。ぼくもそうだけど。

 今回、ぼくは君に「コジキ伯爵」という名誉ある称号を考えたんだけど、フランス人がなんというか楽しみ、楽しみ。

 とにかく今度、四国に一度来てね。自腹でおねがいしまーす。